こんにちは、レオです。
本日は“挽き目”がコーヒーに与える影響について考えてみたいと思います。
コーヒーを淹れる際に、挽き目の細かさは重要な要素の一つです。
挽き目が粗すぎると抽出が不十分になり、風味が薄くなる可能性があります。一方で、挽き目が細かすぎるとコーヒーが苦くなり、不快な苦みや渋みが強調されることもあります。
本記事では、コーヒーの挽き目について詳しく解説し、美味しい一杯を淹れるためのヒントを提供します。
挽き目の種類
コーヒー豆を挽く際には、通常、以下のような挽き目の種類があります。
- 細挽き: 細かく挽かれた豆で、エスプレッソに最適です。

- 中挽き: 中程度の粒度で、ドリップコーヒー等のフィルターコーヒーに適しています。

- 粗挽き: 粗めに挽かれた豆で、抽出効率が低くなります。そのためコンタクトタイムの長いコールドブリューやフレンチプレス等で推奨されることが多いです。

挽き目によるテイストの影響
挽き目を細かくするほど抽出効率が上がり、テイストがより濃く感じます。
逆に粗くしていくと抽出効率が下がることでテイストは穏やかになるでしょう。
ここで注意して欲しいのが細くしたからといってコーヒーが甘くなるわけではありません。未抽出である場合はテイストバランスが酸味に偏っている場合が多く、その際により抽出させる方に動かすことでテイストバランスが適正になり、適正な抽出の結果コーヒーに甘さを感じるだけであり、甘さの成分自体が細かくしたからといってたくさん出るわけではありません。
そしてフレーバーについて言及すると、挽き目によってフレーバーの感じ方は異なりますが、新たにフレーバーを抽出することができるわけではありません。
むしろフルーティー、フローラル、ハーバルと言った、Enzymatic aromaと呼ばれる有機酸由来の香りは低収率、低濃度時に感じられることが多いです。
その為浅煎りのコーヒーをメインで提供しているお店は1:16などの比較的低い濃度帯で提供していることが多いですね。
挽き目はあくまでもBrewing chartの斜めの軸を一直線上に行ったりきたりする動きになります。シンプルに考えましょう。
引用:https://sca.coffee/sca-news/25/issue-13/towards-a-new-brewing-chart
挽き目の調整方法
挽き目はコーヒーの味わいに直接影響を与えるため、調整することが重要です。初めてコーヒーを淹れる場合は、挽き目を微調整しながら試行錯誤することをおすすめします。挽き目を微調整することで、理想的な味わいに近づけることができます。
お店で豆を買うときはお店の設定している挽き目を確認し、まずはそれに近づけるところから初めてみてください。
具体的な方法
- 淹れたコーヒーが酸っぱい又はテイストが薄い場合(未抽出)=挽き目を細かくする
- 淹れたコーヒーが苦い、飲み終わりに乾く、舌触りがざらつく場合(過抽出)=粗くする
挽き目を変えることでお湯と粉のコンタクトタイムが変わります。お湯と粉が触れる時間が長ければ長いほどコーヒーの成分はたくさん抽出されますし、短いほど成分は少なくなります。
個人的なオススメは浅煎りほど細く挽いてみるという点です。
(コマンダンテなら23-25くらい)
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そして浅煎りの場合はコンタクトタイムが長くなると渋みが出やすいため、なるべく抽出時間は伸ばしすぎない様にするのがポイントです。
逆に深煎りは、焙煎によってある程度ネガティブな成分は分解されているためやや粗め(コマンダンテなら26-30)で、抽出時間を長くとり、深煎りらしいしっかりした苦みと濃厚な口当たりを楽しんでほしいと思います。
また余談ですが、最近ではコーヒーの大会などでは”Kruve shifter”や”パウダーコントロール”といった挽いた粉の粒度分布をある程度コントロールできる器具も出てきています。
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通常コーヒー豆を挽くと、一定数狙った挽き目よりも大きい粒子、小さい粒子が混在した状態で出てくることになりますが、大会などのピンポイントの抽出を狙いたい時などはこれら粒度分布を揃えることができるため有効な手段となります。
挽きたての重要性
コーヒー豆を挽く直前に挽くことで、風味を保持することができます。これはコーヒーが持つ香りのほとんどが揮発性によるものであるからです。
その為抽出の直前に挽いた粉を使用した場合はより豊かな味わいを楽しむことができます。可能な限り、挽きたての豆を使用するように心がけましょう。
こう聞くと、焙煎から日が経っていない、新鮮なコーヒーで、挽きたてのコーヒーが良いように感じてしまいます。しかしながらこのようにフレッシュなコーヒーほど美味しいといった誤解が蔓延していますが、実はそうではありません。
コーヒーには焙煎によって細胞内に二酸化炭素が含まれています。
二酸化炭素は水には溶けないので抽出の阻害要因となります。
フレッシュすぎるが故に抽出が上手くいかず、結果おいしくないコーヒーにつながってしまいがちです。
その為買って、すぐ飲みたいならオススメは焙煎日から1~2週間ほど経った焙煎豆がオススメです。仮に手元にある豆がフレッシュで、なるべく早く飲みたい場合は、1時間ほど前に粉に挽いておき、ある程度ガスを抜いてあげると抽出が安定します。
2019年にボストンで開催されたWorld Brewers Cupという抽出の大会では、大会の6時間前に焙煎し、競技開始時間の約1時間前にプリグラインドした粉を使用し、2位になった選手もいます。それくらいいつ挽くのかというのはかなり重要なポイントだと言えると思います。
微粉は本当に悪者??
挽き目の調整の中で粒度分布を揃えるという点に触れましたが、コーヒー界隈でよく聞くのが“微粉”をどうするか問題です。
微粉というのはざっくり説明すると粉を挽いたとき出てくる、エスプレッソ用くらいまで細かく挽けた粒子のことで、人によって解釈はまばらですが、粒度のサイズが200μm以下の粒子のことを言います。
とりあえずめちゃめちゃ細かい粉とご理解いただければいいかなと思います。
何が問題かというと、この微粉が含まれることで抽出スピードが上がり、結果過抽出になるよねということです。それら背景から微粉が入るとクリーンカップが阻害されるといったような背景から微粉を嫌う方も多くいらっしゃいます。
そこに対して特に反対意見等もありませんが、個人的には微粉はあっていいと思っています。それはなぜかというとある程度広い粒度分布を持っている方が最終的なカップは複雑味を帯びるからです。
仮に過抽出であれば、単に挽き目を粗くすればいいだけですし、よくあるミスが微粉をカットしたは良いものの、味が淡白になり、どんどん細かくし、結果過抽出になっているといったコーヒーをたくさん見てきました。
粒度をコントロールするためにはある程度の人為的な動きが必要なわけで、それには一貫性がなく、往々にしてヒューマンエラーが起きます。ならばそこに時間をかける必要性はあまりないんじゃないかなと思うわけです。
しかしながら、とても安価なグラインダーはかなり微粉が多く生成されてしまうので、その際に使用するというのは有効な手段であると感じます。
逆に、経験則として微粉以上に悪さをするのは、粗すぎる粒子であると思います。(※浅煎りは特に)
理由1:豆表面の表面積が広すぎる結果、表面由来の過抽出になるから
理由2:豆内部にお湯が浸透せずに酸っぱ苦いテイストになる
理由3:焙煎は外から中へと進行するため、外側の表面積の多い粗挽きは結果としてロースト感や苦味を伴うから
結論
挽き目はコーヒーを淹れる上で欠かせない要素です。適切な挽き目を選択し、抽出方法と調整を行うことで、素晴らしいコーヒー体験を楽しむことができます。挽き目についての理解を深め、美味しい一杯を淹れるための知識を身につけましょう。


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